automo 06(Wakka) その3 〜ポリゴンクラフト(概要)

今年3つ目のネタである、新しい外装の製作アイデア「ポリゴンクラフト」について、概要を紹介します。近々、ROBO-ONEでも1kg以下級の大会が開催されるようですので、超軽量の外装がつくれるこの方法もおすすめします。
このアイデアは、私が10年以上前に、DirextXを利用した初のリアルタイム3DCGロボットシミュレータを開発したことに関連しています。3DCGのキャラクタを構成する三角/四角の面データの要素を「ポリゴン」と呼ばれていて、そのポリゴンデータ製作ツールとして「六角大王」などのモデラーソフトを使用するのが「ポリゴンクラフト」の要となっています。

ロボットを設計する人がよく使っている十数〜百数十万円する3D-CADと比べ、モデラーソフトはネット流通なら無料〜数千円、市販ソフトで数千〜十数万円で機能は限定的ですが非常に安価です。
私は「六角大王」と「メタセコイア」を使い分けています。

六角大王Super5の画面です。背面にアルミとモータで構成したautomo 06(Wakka)のムーバブルフレーム、前面にはそれに対応するガンダム外装のポリゴンデータです。
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昨日説明した「ペーパークラフトの樹脂化」を行う場合は、ポリゴンデータを「ペパクラデザイナー」にインポートすることで展開図を製作、それに硬化性樹脂を浸透させます
(ちなみにペパクラデザイナーを購入すると、機能限定の六角大王LEが同根されています)
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より強度を求める場合は、HotProceedが販売開始した「CupcakeCNC」という3Dプリンタで出力することをおすすめします。今までのDimensionなどと比べると装置・材料・ランニングコストともに非常に安価で製作可能です。
六角大王を操作して、3Dプリンタで製作しやすいようにポリゴンデータをパーツ分割、いくつかの手順を経て、CupcakeCNCで出力します。

今回は2mm厚で製作しました。

左がペーパークラフトで製作したペーパーガンダムヘッド、右がCupcakeCNCで出力した樹脂ガンダムヘッド(パテでスジを消し、サーフェィサー処理をしたもの)

樹脂ガンダムヘッドに、塗装したもの。目と両耳とヘッドカメラの部分はペーパークラフトをシールのように貼り付けています。

以上のように、モデラーソフトで製作したポリゴンデータを活用し、「樹脂化ペーパークラフト外装」と「オール樹脂外装」をつくる手法を「ポリゴンクラフト」と呼ぶことにしました。

とにかく既存の方法からすると、安い、早い、軽い、巧い、の4拍子揃っていると思います。