実践ドリル版 頭がいい人の習慣術

以前、紹介した「頭がいい人の習慣術(小泉十三著)」の続編です(前著が大好評だったらしい)。前著は、世間で言う「頭のいい人」が書いた本の考え方や行動の習慣のエッセンスをまとめ上げたもので、今回は、「身近な問題についてどう考えるのが頭のいい人か」というのを問題形式で読者に問うている。
読み終わって、作者の提示した答えがホントに正解か?という内容もいくつかあったけれど、思考トレーニングにはよかったかな?という感想。正解を鵜呑みにしないのももしかして頭のいい人?
「頭がいい人の習慣術(実践ドリル版)」

面白い問題があったのでちょっと引用(一部要約)。

Q6 あなたにとって「まずまず」とは、仕事の達成度でいうと何%のこと?
ノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈博士は、アメリカ人は達成率が60%ならば「上出来」、達成率が20%でも「まずまず」と考えるというのだ。日本人は、60%の達成を40%の減点と考える。なにができたかよりもなにができなかったかが重視され、達成したことへの評価がゼロに等しくなる。
「自分ができなかったこと」でなく「自分ができたこと」を評価することはとても重要なことだ。
逆上がりができない子供でも「昨日よりはお尻が上にあがった」という評価ができてこそ、いつかは逆上がりができるようになる。逆に「今日も逆上がりができなかったんだから、ボクの逆上がりは零点だ」と思っていると、ますますできなくなってしまう。
よくない結果のなかにも価値のあるプロセスを見いだすことができる。もし20%の達成率にそれなりの成果を見いだせるならば、それはノーテンキなどでなく、まさしくプロの冷静さというべきなのだ。

頭のいい上司は、自分の失敗談の中に必ず「格言」をおり交ぜて話してくれます。イマイチな上司は、自慢話ばかりで部下の少しでも劣っているところをあら探しし攻撃してきます、例えば、業務以外の行動でも減点されることさえあるほど。そんなことではお互いの信頼残高を失ってしまいます。
できるかぎり「失敗に学ぶ」精神を大事にしたいと思います。会社人間としては、くわえて「失敗で何を学んだか」ということを周囲に(誇大表現でなく)正しくアピールする術を身につけないといけないようです。