automo 05(Go-Wan)の秘密その1(コードネームは「剛腕」)

いままでバトルで活躍してくれたautomo 03(Sandan)ですが、関東のスター機体のひとつ「ガルー」と何度か手合わせしたものの勝利できなかったことから、ガルーに匹敵する攻撃力をもつ軽量級機体を開発することを目標にしました。
automo 05(Go-Wan)の開発コンセプトは、その名のとおり「剛腕」(5番目の機体という意味もかけています)。破壊力のある打撃、強力に挟み込んでから投げをうつための腕力を高めるため、両腕にハイパワーのサーボモータを採用しました。
ただし、そのときの課題が「単純に腕にサーボモータを足すだけだと、軽量級の規程である3kgを超えてしまうこと」でした。もともと、automo 03(Sandan)は、KRS-4013HVサーボを腰下だけで15個使用していました。これではアウトです。
ここで平行リンク脚「マーキュリー」を採用することにしました。

マーキュリーは、左図のように平行四辺形の対角に2つのサーボモータ(赤色)を配置すること(デュアルサーボ方式のA,B,C)で強い保持力を得る機構にしていますが、右図のように膝側を空サーボケース(青色)とすること(シングルサーボ方式のD,E。Go-WanはDです)にしました。
さらに、腿ヨー軸を廃止することで腰下のサーボ数は9個となり、Sandanからサーボ6個分軽量化で上半身にハイパワーのサーボモータを集める「剛腕化」が可能になりました。

気をつけないといけないのは、マーキュリーの脚は28cmと長いため、シングルサーボ方式だとモータへの負荷が大きくなるので、サーボモータの熱ダレ対策が必要な点です。とくに高速だけど保持力が低いKRS-4013HVはすぐに発熱するので、サーボクーラーを取り付けたり、5分程度のバトル競技以外では使わないことですね。(もちろんバトル競技以外では腕力が要らないので、下半身にサーボを集めるデュアルサーボ方式を選択するべき)
ちなみに「熱ダレが問題」と言ってますが、平行リンク脚を採用した機体の場合は支持脚の保持力が低下して「すり足気味」になるだけで、採用していない機体によくある「重心が後ろにそってしまい歩けなくなる」ことはないので、歩行の安定性への影響は少なめです。
保険として、Go-Wanでは熱ダレしたとき用に「脚上げ量を大きくした歩行」も選択的に再生できるようにしています。