3Dプリンタで30分の1 ガンダム

30分の1ガンダム(全長60cm)の外装のほとんどを3Dプリンタ「Blade-1」で製作しました。
使用したツールは「メタセコイア」という3Dモデラーです。3Dモデラーは機構設計系の3DCADと異なり、ゲームなどのキャラクタ造形に適しています。
3Dもデラー+3Dプリンタを使用したロボットの外装製作は、私の提唱する「ポリゴンクラフト」の応用編になります。入門編は「ROBOCON MAGAZINE」で2012年5月〜2013年3月まで連載しました。連載で紹介した樹脂化ペーパークラフトに比べて3DプリンタのABS樹脂になると剛性が大幅に向上します。

思うところあって6月くらいからコツコツとデザイン・3Dプリント・ブラッシュアップをしていました。一番時間のかかるのはやはり3Dプリントで、1パーツ印刷するのに3〜7時間を要するので、印刷開始してから就寝する、という繰り返しです。
先日秋葉原ベルサーレで開催された「ヒーローロボットドリームズ」にて版権ロボット同士のバトルイベントでようやく初お披露目です。
色が真っ白なのはいろいろと理由があって「フルスクラッチ(完全自作)」というのを初見で印象づけられるし、着色で誤摩化さずに造形のバランスの良否を考えられるというのが大きいです。また、一言で着色といっても「どのガンダムの着色」にするのか悩ましく決めきれませんでした。「なぜガンダムだけが軍事用色でなく目立つトリコロールカラーだったか」というのはいろいろと議論の種になっているようで、私は「軍事利用以前の出荷前なら未塗装の白というのもあり得たんじゃないかな」と。
今回真っ白になったことで「連邦の白い悪魔」の異名を持つガンダムを強調された気がします。会場でも観客から「白っ」「すごく白っ」と驚きの声が上がっていたそうです。
動いている様子の動画を撮影し損ないました。思っているより(樹脂化ペーパークラフトに比べて)重量増にならず、下の動画と大差ない動きをしています。
外装のフォルムが良くなり頑丈になった分、制御を利用して人間らしい歩行に近づけたくなりますね。geroさんや吉崎さんのロボットみたいに。